世界ICTサミット2009
 
講演レポート

セッション 1 「クラウドコンピューティングの台頭」

セッション・キーノート
ピーター・ソンダーガード
ガートナー リサーチ部門最高責任者、
シニア・バイス・プレジデント(SVP)
パネルディスカッション
マイク・ファインバーグ
EMCコーポレーション 上席副社長
クラウド・インフラストラクチャ・グループ
吉野 孝行
ネットワンシステムズ株式会社 代表取締役社長
樋口 泰行
マイクロソフト株式会社 代表執行役 社長
モデレーター
関口 和一
日本経済新聞社産業部編集委員兼論説委員

セッション・キーノート

拡張性や弾力性が魅力
ピーター・ソンダーガード氏
ピーター・ソンダーガード氏
ソンダーガード氏

クラウド・コンピューティングは5〜7年にわたり、IT業界のトレンドでありつづける。クラウドの最大の魅力は、拡張性や弾力性の高さだ。

従来のITシステムは、毎年一定額をコストとして償却する必要があった。クラウドサービスでは、業態の拡大・縮小に合わせてITコストを柔軟に変更できる。

「クラウド」という言葉については様々な定義が現れ、混乱を招いている。まず徹底的に議論し、クラウドの定義を統一すべきだ。

パネルディスカッション

多様な選択肢を
マイク・ファインバーグ氏
マイク・ファインバーグ氏
ファインバーグ氏

クラウドコンピューティングはネット上のコンピューターを、無限に利用できるだけでなく、規模の経済が効き低コスト。法人顧客にとって重要な意味を持つ。ユーザーにとって重要なのはサービスの選択肢。誰にでも適用できる完全な正解はないため、様々な要望に対応できるようにする必要がある。クラウドの普及は速く、大手企業も採用して、2015年より前の段階で本格的な利用が始まる。

日本では浸透に時間
樋口 泰行氏
樋口 泰行氏
樋口氏

やみくもにソフトの利用がクラウド型にはならない。企業内にサーバーを設置する既存のソフト利用の方法と融合していく。クラウドと既存のソフト利用のいいとこ取りの世界となるだろう。経済危機により、持たざる経営を志向してクラウドに興味を持つ企業は出ているが、日本では企業ごとの個別開発のシステムが多く、高い信頼性を求める日本のユーザーへのクラウドの浸透は、欧米に比べるとやや時間がかかる。

安全・品質で抵抗感
吉野 孝行氏
吉野 孝行氏
吉野氏

日本では世界でも有数の高速で低額なブロードバンド通信を利用でき、クラウドが普及する環境が整っている。一方で日本人は常に100%を要求する国民性を持ち、セキュリティーや品質面で心理的な抵抗感を感じている部分が普及への妨げになる可能性もある。日本ではメーンフレームがまだ残っている企業が多く、基幹業務用のシステムをクラウド化するのは難しい。ただ、情報系のシステムではクラウドの導入がしやすく、普及が進むだろう。

ソンダーガード氏

2012年までに大手企業の約80%が何らかの形でクラウド型のサービスを利用しているだろう。クラウドを利用する際には、データ管理やセキュリティー確保など、企業のリスク管理能力が重要になる。

ページの先頭    ページを閉じる

世界ICTサミット2009 事務局
〒102-0075 東京都千代田区三番町2 三番町KSビル
TEL:03-3263-8695 FAX:03-3263-8693 E-mail:ict-summit2009@c-linkage.co.jp
Copyright © 2009 Nikkei Inc, ALL Rights Reserved